「なぜリハビリを頑張りたいのか」と、担当のセラピストに聞かれたことはありますか?

歩けるようになりたい、手を動かせるようにしたい。そういった目標の裏には、必ず”その人だけの物語”があります。「孫の運動会を見に行きたい」「自分でご飯を作れるようになりたい」。リハビリの現場では、こうした個人の物語こそが、回復への大きな原動力になります。

この考え方を体系化したアプローチが、NBM(ナラティブ・ベースド・メディシン)物語に基づいた医療です。


NBMって何? 難しくありません

NBMとは「物語に基づいた医療」という意味で、患者さん自身の語りや体験を大切にしながらケアを進める考え方です。

従来の医療では、血液検査や画像データなど「数値・エビデンス」が中心でした(これをEBM=エビデンス・ベイスト・メディスンといいます)。もちろんそれはとても大切なことです。でも、NBMはそこに”あなた自身の言葉”を加えます。

  • 病気になる前はどんな生活をしていましたか?
  • 今、一番困っていることは何ですか?
  • 回復したら、何をいちばんしたいですか?

こうした問いに耳を傾けることで、セラピストはあなたにとっての「本当のゴール」を一緒に考えることができます。


訪問リハビリだからこそ、NBMが活きる

訪問リハビリは、病院やクリニックではなく、あなたの自宅で行うリハビリです。そこには、病院では見えなかったものがあります。

  • 普段使っているキッチンの高さ
  • 毎日歩く廊下の段差
  • 玄関を開けると広がる庭の景色

生活の場に入るからこそ、セラピストはあなたの「生きている環境」を直接感じることができます。NBMの視点を持つセラピストは、その場で「この家で、どんな生活を取り戻したいか」を丁寧に聞き取り、リハビリの内容をあなた一人ひとりに合わせて組み立てます。

画一的なメニューではなく、「あなたの物語」に合ったリハビリを届けることができる。それが、NBMを取り入れた訪問リハビリの強みです。


ご家族にとってのメリットも

訪問リハビリを支えるのは、本人だけではありません。毎日そばにいるご家族も、大切なパートナーです。

NBMのアプローチでは、ご家族の思いや不安も、ケアのなかに組み込んでいきます。「転んでほしくないから、なるべく安静にさせていた」という心配も、「もっと活動してほしいけど、どう声をかければいいか分からない」という戸惑いも、セラピストに話してみてください。

一緒に物語をつくるチームとして、ご家族の視点もリハビリに活かすことができます。


まずは、あなたの話を聞かせてください

リハビリというと、つらい、きつい、なかなか効果が出ない……そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。でも、本当に大切なのは「あなたがどうなりたいか」という気持ちです。

NBMに基づいた訪問リハビリでは、最初の一歩として、あなたの話をじっくり聞くことから始めます。数値や症状だけでなく、あなたの生活史、価値観、これからの夢。そういったものをすべて大切にしながら、一緒にリハビリの道を歩んでいきます。

「語り」が、あなたの回復を動かす力になります。


ご自宅でのリハビリについてご興味のある方、またはご家族のケアについてご相談されたい方は、お気軽にご連絡ください。

ABOUT ME
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悠リハ
理学療法士/生活期脳卒中リハビリ専門。脳卒中専門病院の回復期リハビリ病棟と訪問リハビリで、臨床5年以上にわたり脳卒中の方とご家族に関わってきました。「退院してからが本当のスタート」という現場の実感をもとに、自宅でできる自主トレ、ご家族向けの介助の工夫、リハビリの考え方を発信しています。